株式会社サスティス

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2020年3月16日 (月)

【ライフスタイルのREデザイン】No.1-つくる責任

私の祖父母は、徳島県の山間にある那賀町という町で製材業を営んでいました。戦後は、国産木材の需要が高く、主に建築用木材として経済的な価値が高いという理由で、広葉樹を伐採して針葉樹を中心に植樹された時期がありました。しかし、木材の輸入自由化によって、安価な外国産材が市場に出回るようになり、日本の林業は衰退していきました。家業を継いだ、伯母夫婦は懸命に努力をしましたが、残念ながら廃業に追い込まれました。

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【那賀町木沢地区】

町の主力産業が林業ということもあり、働き手がどんどん町を後にしていき、少子高齢化が今も進んでいる状況です。時々、祖母が住んでいた家へ泊まりに行くと、複雑な思いになり寂しくは感じていましたが、どこか冷めた感じで仕方がないことだと諦めていました。母の介護が必要になり、急に東京へ連れて来ることになりました。しばらくの間は、故郷を思い出す余裕すらありませんでした。

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【杉の子ハウス】

数年前から、街のコミュニティに関心を持ち、イベントなどに参加する間に様々な活動を知り、ソーシャルビジネスに興味を持つようになりました。その後、㈱サスティスを設立。http://life-detox.jp/lifestyledesign/
母の介護と仕事に追われる日々が続き、徳島とは縁遠い状況の中、全く縁も所縁もない人が徳島をどうにかしたいと、頑張っている姿を目にする。

 

母のこともあり、私ができることは限られていると思いながらも、なぜかじっとしていられない…

香川県出身の母からも、「何で、せんでもええことをやんりょるん?」
と聞かれます。私もよく分からない…

実際にまだ、何かカタチとしては、何も残せていないのが実状。でも、少しずつ歩み始めている。

 

 

大都市だと、複数の担い手がいるけれど、小さな田舎町や地方には、限られた人しかいない。それも年々高齢化が進んでいる…

私にできることは、「都市に住む人と地方を結ぶこと」、、そんな役割りを果たしたいと思っています。互いの存在を知って、何かに繋がれば良いなと考えています。

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そんな思いで、『MOKUREN』というブランドを立ち上げました。

http://life-detox.jp/lifestyledesign/catalog/

徳島県・那賀町のヒノキ材を使用して、地元の指物職人の川口さんが家具や日用品をひとつ一つ丁寧に手づくりしています。

資金的に余裕もない状況で、どうにか今まで続けられているのは、色々な方からの支えがあったからだと、本当に感謝しています。

地域の活動で、たくさんの方々と関わるようになりました。
全く知らない世界に飛び込んで、未だに分からないことだらけで、教わったり、失敗したりの連続です。

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【川口指物家具工房】

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目的が違ったり、アプローチの仕方などで、ご迷惑をお掛けしたり、ご理解頂けないこともあるかも知れません…

それでも、以前の生活より1日1日が変化に富んでいるし、新たな挑戦を続けていく、楽しみもあり充実しています。

七転び八起きですが、この先も続けて行きたいと考えています。

『MOKUREN』の活動に、共感していただける人を少しずつ増やしていきたいと思います。

皆さま、応援を宜しくお願い申し上げます。

【ふるさと納税/さとふる】

https://www.satofull.jp/products/detail.php?product_id=1106097

 

次回は、祖母のこと、林業やつくり手にフォーカスしてお伝えします。

 

2020年3月 7日 (土)

【ライフスタイルのREデザイン】No.3-ゴミ問題

徳島県・上勝町のシンボルとなっている、特徴的な開口部が印象的なショップ兼ブルワリー。〈中村拓志 & NAP建築設計事務所〉による建築設計。

使われている木材は、窓枠や机のリユース。
これらは、上勝町にあるごみステーションから集められたものです。

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それが〈RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store〉(以下、RISE & WIN)。
クラフトビールを製造販売しています。
〈KAMIKATZ LEUVEN WHITE〉というビールは、上勝の特産である柚香という柑橘を香りづけに使用しています。
柚香の果汁が搾られたあとの皮を利用。地産地消であり、無駄もありません。
〈KAMIKATZ IPA〉は、上勝の名産である乳酸菌発酵の上勝晩茶を使用するなど、地域性を打ち出したビールを展開しています。

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〈RISE & WIN〉の前身である〈上勝百貨店〉は、ごみを出さないという意識向上のためには、過剰包装をやめることが効果的であると考え、量り売りのお店を開始しました。
当時は、一定の評価も得たのだけれど、残念ながらビジネスとしては長続きしませんでした。

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〈上勝百貨店〉時代の名残でもある上勝晩茶と鳴門金時のチップス〈おさっち〉の量り売りを引き継いで、〈RISE & WIN〉は、美味しいクラフトビールと食事を提供する店としてだけでなく、町の取り組みを含め県内外に向けて発信しています。

今では、店内には国内はもとより、海外の方が次々と訪れます。 (町には世界中から、年間約2,600名の人が視察に来るそうです)

「上勝町がすばらしい取り組みをしていることを、もっと広めていきたい。そのきっかけづくりをしています」
最近では、少しずつその地道な取り組みが知られてきた上勝町。

もっと深く、本質的な部分まで理解してほしい。いま地球規模で問題になっていることに対して、
人口1500人ほどの小さなまちが、真剣に向き合い長年取り組んでいる。

『ゼロ・ウェイスト宣言 』が価値のあるものだと、先ずは町民自体に知ってほしい。
そして、同時にそれをより多くの人に広めていきたい…
 

【ライフ・デトックス!】~物と空間、生活習慣を見直して心地よく暮らす~

 ↓↓

https://books.rakuten.co.jp/rb/11471720/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_117_0_10001512

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「今、無人のごみステーションをやろうとしている動きは日本各地にあります。しかし、上勝町がここまでゼロ・ウェイストを継続できている理由は、ごみステーションに常駐のスタッフがいることと、基本的に住民が直接ごみステーションへ持ち込む、という2つに関係しています」

ごみステーションがあることで、住民とスタッフはもちろん、住民同士のコミュニケーションの場所となる。それが住民の「じゃあ、やるか」というマインドにつながっています。

逆に言えば、現場次第でもある。現場の職員が、いかに住民とコミュニケーションを取れるかが鍵なのだとか…伝え方ひとつで、住民の協力を得られるか、どうかも変わってきます。

上勝町の住民にとってごみステーションは、「ごみを捨てに来るための場所」だけではなく、「おしゃべりをする場所」であり、併設するリサイクルショップで面白いものを探す、「楽しみを見つけるための場所」にもなっている。

そうやって住民に新たな価値観を提供し続ける上勝町。課題先進地域として、現状に満足することなく次々と新たな取り組みを始めています。

 

(coLocal・+IDEAS FOR GOOD : 参照)

 

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