【ライフスタイルのREデザイン】No.3-ゴミ問題
徳島県・上勝町のシンボルとなっている、特徴的な開口部が印象的なショップ兼ブルワリー。〈中村拓志 & NAP建築設計事務所〉による建築設計。
使われている木材は、窓枠や机のリユース。
これらは、上勝町にあるごみステーションから集められたものです。
それが〈RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store〉(以下、RISE & WIN)。
クラフトビールを製造販売しています。
〈KAMIKATZ LEUVEN WHITE〉というビールは、上勝の特産である柚香という柑橘を香りづけに使用しています。
柚香の果汁が搾られたあとの皮を利用。地産地消であり、無駄もありません。
〈KAMIKATZ IPA〉は、上勝の名産である乳酸菌発酵の上勝晩茶を使用するなど、地域性を打ち出したビールを展開しています。
〈RISE & WIN〉の前身である〈上勝百貨店〉は、ごみを出さないという意識向上のためには、過剰包装をやめることが効果的であると考え、量り売りのお店を開始しました。
当時は、一定の評価も得たのだけれど、残念ながらビジネスとしては長続きしませんでした。
今では、店内には国内はもとより、海外の方が次々と訪れます。 (町には世界中から、年間約2,600名の人が視察に来るそうです)
「上勝町がすばらしい取り組みをしていることを、もっと広めていきたい。そのきっかけづくりをしています」
最近では、少しずつその地道な取り組みが知られてきた上勝町。
もっと深く、本質的な部分まで理解してほしい。いま地球規模で問題になっていることに対して、
人口1500人ほどの小さなまちが、真剣に向き合い長年取り組んでいる。
『ゼロ・ウェイスト宣言 』が価値のあるものだと、先ずは町民自体に知ってほしい。
そして、同時にそれをより多くの人に広めていきたい…
【ライフ・デトックス!】~物と空間、生活習慣を見直して心地よく暮らす~
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https://books.rakuten.co.jp/rb/11471720/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_117_0_10001512
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「今、無人のごみステーションをやろうとしている動きは日本各地にあります。しかし、上勝町がここまでゼロ・ウェイストを継続できている理由は、ごみステーションに常駐のスタッフがいることと、基本的に住民が直接ごみステーションへ持ち込む、という2つに関係しています」
ごみステーションがあることで、住民とスタッフはもちろん、住民同士のコミュニケーションの場所となる。それが住民の「じゃあ、やるか」というマインドにつながっています。
逆に言えば、現場次第でもある。現場の職員が、いかに住民とコミュニケーションを取れるかが鍵なのだとか…伝え方ひとつで、住民の協力を得られるか、どうかも変わってきます。
上勝町の住民にとってごみステーションは、「ごみを捨てに来るための場所」だけではなく、「おしゃべりをする場所」であり、併設するリサイクルショップで面白いものを探す、「楽しみを見つけるための場所」にもなっている。
そうやって住民に新たな価値観を提供し続ける上勝町。課題先進地域として、現状に満足することなく次々と新たな取り組みを始めています。
(coLocal・+IDEAS FOR GOOD : 参照)
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